カレラ入門|カリフォルニアのロマネ・コンティと呼ばれる理由

お酒

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「カリフォルニアのロマネ・コンティ」。ワイン好きなら一度は耳にしたことがある、この大胆な異名を持つワイナリーがカレラ(Calera)です。

世界最高峰ロマネ・コンティの畑で働いたひとりのアメリカ人青年が、電気も水道もない山を切り拓いて造り上げた、アメリカ・ピノ・ノワールの金字塔。しかも最上級の単一畑もののほかに、5,000〜7,000円台で楽しめるラインがあり、憧れの味への入口は意外と近くにあります。

この記事では、カレラがその異名で呼ばれる理由となった創業の物語から、味わいの特徴、そして今買えるおすすめの銘柄まで、1本にまとめてご紹介します。

カレラとは|ピノ・ノワールに人生を懸けたワイナリー

創業1975年
創業者ジョシュ・ジェンセン
場所アメリカ・カリフォルニア州サンベニート郡 マウント・ハーラン
主な品種ピノ・ノワール、シャルドネ
異名・実績「カリフォルニアのロマネ・コンティ」/Wine & Spirits誌ワイナリー・オブ・ザ・イヤーに複数回選出

カレラは、ブルゴーニュの銘醸ワインに憧れたひとりの男が「アメリカで本物のピノ・ノワールを造る」ためだけに立ち上げたワイナリーです。その歩みを知ると、グラスの中の一杯がまるで違って見えてきます。

「カリフォルニアのロマネ・コンティ」誕生の物語

ロマネ・コンティの畑で働いたアメリカ人青年

創業者のジョシュ・ジェンセンは、イェール大学を卒業後にイギリスのオックスフォード大学へ留学したエリートでした。しかし彼の人生を決めたのは学問ではなく、ブルゴーニュで出会った一杯のピノ・ノワールでした。

ジェンセンは世界最高峰のドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)で収穫の仕事に就き、さらに名門ドメーヌ・デュジャックでも経験を積みます。そこで彼がつかんだ確信はシンプルでした。「偉大なピノ・ノワールの秘密は、石灰質の土壌にある」。ならば、同じ土壌をアメリカで見つければいい――彼はそう考えたのです。

石灰岩を探して2年、山をひとつ買う

1971年にアメリカへ戻ったジェンセンは、地質図を頼りにカリフォルニア中を約2年間探し回りました。ブルゴーニュと同じ冷涼な気候と石灰質土壌。その両方がそろう場所としてようやく見つけ出したのが、サンベニート郡の山中マウント・ハーランでした。

ワイナリー名の「カレラ」は、スペイン語で「石灰を焼く窯」を意味する言葉です。石灰を探し抜いた末にたどり着いた男のワイナリーとして、これ以上ない名前だと感じます。

前例ゼロの山頂に、自分のためのAVAができた

1975年、ジェンセンは電気も水道も通っていない山に、後に伝説となる畑を植えます。恩人たちの名を冠した「ジェンセン」「セレック」「リード」。周囲にブドウ栽培の前例など何もない場所での、無謀とも言える挑戦でした。

その品質はやがて世界を動かします。1990年には、この山に畑を持つカレラのためだけの原産地呼称「マウント・ハーランAVA」が認定されました。ワイナリーは山の斜面を利用した重力式(ポンプに頼らずワインを優しく移動させる方式)で、今では多くの生産者が採用するこの造りの先駆けでもあります。

日本を愛した男と「レガシー」

カレラの名声を決定づけたのが、著名評論家ロバート・パーカーによる「カリフォルニアのロマネ・コンティ」という称賛です。日本では1990年代の人気漫画『ソムリエ』でジェンセンのワインがDRCと比較されたことで一躍有名になり、今でも特別な人気を保ち続けています。ジェンセン自身も日本をこよなく愛した造り手でした。

2017年、ジェンセンは43年間育てたカレラを名門ダックホーンに託し、2022年6月に78歳でこの世を去りました。その名を冠した「ジェンセン・レガシー・キュベ」は、マウント・ハーランの自社畑ブドウの比率を高めて造られる、創業者へのオマージュというべき特別なワインです。

カレラの味わい|ブルゴーニュとカリフォルニアのいいとこ取り

カレラのワインをひと言で表すなら、「石灰質土壌の緊張感と、カリフォルニアの太陽の果実味の両立」です。ピノ・ノワールは赤い果実の華やかさの奥に、張りつめたミネラルと伸びやかな酸が通っていて、ブルゴーニュ好きにもカリフォルニア好きにも刺さる味わいです。シャルドネも同様に、豊かな果実味を石灰質由来のミネラルが引き締めます。

特筆すべきは、手頃な「セントラル・コースト」シリーズでもこの個性がきちんと感じられることです。憧れの単一畑と同じ哲学で造られた入門ラインがあることが、カレラが長く愛される理由だと思います。

京橋ワインで買えるカレラおすすめ5本+お得なセット

カレラは正規輸入のワインショップ京橋ワインで購入できます(お店の詳しい紹介は京橋ワインの解説記事をどうぞ)。なお、ジェンセンやセレックなどの単一畑ものは入荷してもすぐ完売してしまうことが多いため、この記事では現在購入できるラインナップからご紹介します(価格は執筆時点の税込表示です)。

①カレラ・セントラル・コースト・シャルドネ 2023|入門の白(5,280円)

まず白から試したい人へ。豊かな果実味とミネラルのバランスが良く、評価誌で93点を獲得している実力派です。日本向けに仕立てられたキュベで、バターを使った魚料理や鶏の塩焼きとの相性が抜群です。

カレラ・セントラル・コースト・シャルドネ 2023(京橋ワイン)

②カレラ・セントラル・コースト・ピノ・ノワール 2023|迷ったらこれ(6,160円)

カレラの真髄であるピノ・ノワールを最も手頃に体験できる1本で、こちらも評価誌93点。赤い果実の華やかさと石灰質由来の伸びやかな酸がそろった、まさに「カレラの名刺代わり」です。初めての1本に迷ったら、これを選べば間違いありません。

カレラ・セントラル・コースト・ピノ・ノワール 2023(京橋ワイン)

③カレラ・ジェンセン・レガシー・キュベ・シャルドネ 2023|創業者に捧げる白(6,490円)

創業者ジョシュ・ジェンセンの名を冠したオマージュ・キュベの白。スタンダードより一段深いコクとミネラルの余韻が楽しめます。物語を知ったうえで開けると、いっそう味わい深い1本です。

カレラ・ジェンセン・レガシー・キュベ・シャルドネ 2023(京橋ワイン)

④カレラ・ジェンセン・レガシー・キュベ・ピノ・ノワール 2023|自社畑の片鱗を味わう(7,260円)

レガシー・キュベの赤は、マウント・ハーランの自社畑ブドウの比率を高め、フランス産樽で熟成させた特別仕立てです。単一畑ものにはなかなか手が届かない今、あの山の味の片鱗を7,000円台で体験できる貴重な選択肢です。

カレラ・ジェンセン・レガシー・キュベ・ピノ・ノワール 2023(京橋ワイン)

⑤カレラ・ド・ヴィリエ・ピノ・ノワール 2021|単一畑の世界へ(13,750円)

マウント・ハーランの単一畑シリーズの中で、現在入手できる貴重な1本。評価誌95点を獲得しています。凝縮した果実と長い余韻はまさに特別な日のためのワインです。記念日や、頑張った自分へのご褒美にどうぞ。

カレラ・ド・ヴィリエ・ピノ・ノワール 2021(京橋ワイン)

番外編:赤白2本セット|送料無料でカレラ入門(10,978円)

①と②のセントラル・コースト赤白がセットになった送料無料の入門セットです。個別に買うよりお得で、赤と白の両方からカレラの実力を確かめられます。最初の1回はこのセットが一番おすすめです。

カレラ赤白2本セット(京橋ワイン)

よくある質問

Q1. どれから飲むのがおすすめですか?

セントラル・コーストのピノ・ノワール(または赤白セット)からが定番です。カレラらしい果実味とミネラルの個性を最も手頃に体験できます。気に入ったら、レガシー・キュベ→単一畑と階段を上っていく楽しみがあります。

Q2. 「ジェンセン」などの単一畑ものと何が違うのですか?

ジェンセンやセレックは、マウント・ハーランの自社畑の区画名を冠した最上級シリーズです。生産量がごく少なく、日本では入荷即完売が珍しくありません。まずは通常ラインで好みを確かめて、単一畑は見つけたときが買いどきです。

Q3. どんな料理に合わせればいいですか?

ピノ・ノワールは鴨肉や鶏の照り焼き、きのこ料理と好相性です。シャルドネはバターを使った白身魚のソテーや、シンプルな鶏の塩焼きによく合います。どちらも和食に寄り添うのがカレラの良いところです。

まとめ|物語ごと味わいたい1本

石灰岩を求めて山をひとつ切り拓いた男の執念が、「カリフォルニアのロマネ・コンティ」と呼ばれるワインになりました。創業者亡き今も、その哲学はレガシー・キュベや単一畑のワインに受け継がれています。

特別な日の1本を探している方は贈り物に喜ばれるワイン5選も、白ワインの基礎からゆっくり知りたい方は白ワイン入門もあわせてどうぞ。今日の一杯が、いまよりちょっと豊かになりますように。

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